分かりやすい肝斑講座

肝斑は30～40代の女性に多く見られるシミの一種なのですが、他のシミと少し違う点があります。特徴は以下の通りです。

・左右対称にほぼ同じ形、大きさであらわれる
・図のように特に頬骨周辺にできる
・比較的広範囲に、輪郭のはっきりしないかたちで広がる
・額や口周辺にできることもあるが、目の周囲にはできない
・女性ホルモンの関係で生理前に濃くなることもある

これらの肌症状が見られたら、肝斑を疑ってみてください。

肝斑の原因

肝斑の原因は、まだはっきりとしたことが分かっていません。しかしながら、妊娠や経口避妊薬をきっかけにできることもあることから、女性ホルモンとの関係が指摘されています。
また、ホルモンバランスが崩れることも肝斑に影響することがあるため、精神的なストレスも原因のひとつと言えます。
そして、紫外線によって濃くなることもあるので、対策は予防のためにも不可欠です。
その他、過度なマッサージなどの物理的な刺激も肝斑を悪化させる原因になることがあります。

治療法はないの？

原因が分からずとも治療法はあります。でも他のシミと同じ治療ではないので、その点は注意を払ってください。治療法を挙げます。

・美白化粧品によるスキンケア
・トラネキサム酸、ビタミンCなどの内服薬や塗り薬、イオン導入
・レーザートーニング

これら3つが効果的です。
まず、美白化粧品によるスキンケアという自身でできるお手入れで、少しずつですが、改善が期待できます。

次に効果が高いのが、トラネキサム酸、ビタミンCなどの内服薬や塗り薬、イオン導入です。長期にわたる治療が継続が必要ですが、効果はあります。

最後にレーザートーニング。治療が難しいとされていた肝斑に画期的な治療効果をもたらした治療法です。肌の中に滞留しているメラニンにレーザーで穏やかに働きかけることによって、悪化させることなく肝斑を薄くします。
肝斑に効果があることはもちろんのこと、シミやくすみなどの色ムラにも効果があり、均一な肌トーンが目指せます。また、開いた毛穴にも効果があり、キメの整ったハリ感ある肌をもたらします。化粧ノリが良くなることもあります。
週1回のペースで4～5回行うのがおすすめです。

肝斑治療の心構え

肝斑の治療は長期戦が必至。また、肝斑だけでなく複合的な肌悩みを抱えている方も多いと思います。中には濃いシミの下に肝斑が隠れているなんてケースもあります。治らないシミを抱えているなら、まずは皮膚科、そして美容皮膚科や美容クリニックでご相談を。
また、間違った治療を続けてしまうのも問題です。もう一度おさらいしましょう。

「両頬にシミが広がってきた」
「モヤッとしているシミで広範囲だ」
「生理前になるとシミが濃くなる気がする」

これ、肝斑の始まりですよ！

（角　朋美）

執筆者：alluxe編集部